エクシーガ(スバル)

スバル「エクシーガ」

  • スポーティなフォルムを狙いつつ、いっぽうで機能性をも追求する欲張りなデザイン(2008.06.17)[corism]
  • スバル・エクシーガ、ここに注目1(デザイン)

  • デザインテーマは“俊敏で安心の走りと豊かな空間の実現”だ(2008年06月18日)[ホビダス]
  • 先日、情熱大陸というテレビ番組をやっていました。

    その回でとりあげられていたのが、「ロボット」です。

    私は、ロボットには大して興味がありません。ソニーのアイボも、ホンダのアシモも、それを見て感動する事はありませんでした。一体それが何?ロボットと言う割には、「意思」を持ってないじゃん。ロボットというか、ただの機械じゃん。意味ないじゃん。そう思っていました。

    しかし番組冒頭付近で、ロボット・クリエイターの高橋氏が所有する、暖色のシボレー・オープンが目に留まりました。そして、彼の人物像を知るにつれ、私はどんどんテレビに釘付けになっていったのです。

    まず言える事は、高橋氏は天才だという事です。デザインもプログラミングも、外装の製作も組み立ても、全部一人でこなします。工房は実家の2階の一室。

    それで、完成したロボットのデザインが、すごく良いのです。わずかなラフ・スケッチだけで、全てを進めていくあたりも、まさに天才的。

  • ロボットクリエイター高橋智隆[情熱大陸]
  • 設計図なし!クレイジーなロボット制作現場[Tech総研]


  • ドキュメント仕立てのストーリーの内容は、グランドキャニオンの断崖絶壁に吊り下げたロープをロボットに登らせ、乾電池の耐久力を実証するという、家電メーカーのプロモーションでした。

    その中で、とても印象深いシーンがあったのです。

    アメリカでの撮影なので、現地のアメリカ人スタッフも多くいました。そのなかで、ロボットに初テストをさせる場面があったのです。緊張の中、ロボットの背中に付いているスイッチを、手作業でONにする高橋氏。その背後で、音声マイクと照明機材を持つアメリカ人スタッフ2名。

    ロボットがロープを登り始めました。

    テレビカメラは、決定的な瞬間を見逃しませんでした。

    アメリカ人スタッフから、思わず笑みが漏れたのです。ロボットが、人間的なかわいらしい動作でロープを登り始めたので、彼らの感情が動いたのです。

    彼らがロボットを好きになった瞬間でした。

    そしてその時が、私がそのロボットに恋をしてしまった瞬間でもあったのです。

    その後撮影は、いくつかの困難を乗り越えて、無事に終了しました。たくさんのスタッフの協力が必要とされる過酷な長期ロケでした。その中心に、愛すべきロボットがいたからこそ、皆の力が結集されたことは言うまでもありません。



    このストーリーは、多くの示唆に富みます。

    なぜならこれは、人間がロボットに恋をしたストーリーだからです。

    私は、「ロボットなんて、つまんねえ」と思っていたのです。そして、自身を理性的な人間だと思っていたのです。しかし、一瞬でロボットに心を奪われた。それが事実です。

    こんなかわいいロボットなら、私は歓迎します。農業分野あたりなら、すぐにでも活躍できそうじゃないですか。無農薬栽培で、草むしりをする係とかね。だったら、電源はソーラーパワーが良いですね。

    しかし、鉄腕アトムのような世界となると、まだまだ遠い先の話です。恋させるロボットは誕生したけど、恋するロボットは、まだ当分誕生しそうにない。では、そんなロボットが誕生するまでの間をつなぐ、現実的なロボットとは何か。

    それは自動車ですね。今の自動車は、コンピューターの力無しには動きませんからね。

    では、新発売のスバルの7人乗りロボット、エクシーガ の実力とはいかに。

    スバルの看板車種、レガシー・ライクなエクステリアをまとった、7人乗りステーションワゴン。このコンセプトは、スバルらしくて、独自性があって良いと思うのです。

    でもプロモーション用の写真は、どれも上から撮影してあって、天井の高さを圧縮しています。だから、実車を見ると、印象が違う。これはちょっと、インチキ。

    そして、全体のデザインも、レガシーに対する遠慮と、何も冒険をしなかった代償から、レガシーよりのっぺり感が強い印象となっています。このあたりは、天井が高い事がマイナス材料と思われないようにするための工夫と、モアサムシングのエッセンスが必要だったのではないでしょうか。

    スバル・エクシーガ

    実は、スバルが完成させたいと思っているデザインは、高橋氏のデザイン・センスが参考になるのではないかと、私は思っているのです。

    ロボットのデザインと言うと、先進的とか未来的という方向性が、まず思い浮かびます。しかし、高橋氏のデザインはそうではありません。高橋氏の追及しているのは、もっとプリミティブな美です。言うなれば、「赤ちゃんの美」に近いような。

    あかんぼを見ると、誰もが自然に笑みがこぼれます。それは、赤ちゃんには、絶対美が宿っているからではないか。赤ちゃんも、高橋氏のロボットも、丸と球、そして柔らかい角Rの直方体とで構成されています。つまり、ここに、美しさの秘密がある。私は、そう考えるわけです。

    もう一つ、理由があります。

    ギャップです。

    人は、ギャップに弱いのです。女性陣もよく言いますよね。男の人がネクタイをキュッと緩めた仕草が素敵だとか。ツンデレのギャップが良いとか。例のアメリカ人スタッフだって、ギャップです。彼らはおそらく、日本人がわざわざアメリカまで大人数で来なくたって良かろうに、と思っていたのです。それでどんだけすごいロボットが登場するのかと思ったら、ちっこいロボットだったんで、がっかりしたのです。こんな頼りないロボットで本当に大丈夫なのか。突風が吹き荒れるグランドキャニオンの断崖絶壁に、ちゃんと立ち向かえるのか。そう思ったのです。人種的な偏見もあったかもしれないですよ。ジャップがなんぼのもんじゃいとね。

    でも、ロボットが動きだしたら、すごかった。かわいかった。だからゾッコン、フォーリンラブ。そういう訳です。

    私の場合だって、ロボットには興味がない。そういう前振りがありました。だから、ロボットを好きになった際に、プラス側に大きく振れたわけです。

    では、スバル車におけるギャップとは何でしょう。

    スバルといえば、AWD。

    AWDと言えば、野性的。豪快。泥臭さ。

    それをそのまま、エクステリアに表現したって、ギャップは生まれません。いかにも四駆です、というゴッツい車が、砂漠を激走したって、面白くも何ともないのです。

    でも、かわいいデザインの四駆ならどうでしょう?

    おいおい、こんな可愛い車が、ちゃんと走るの?本当に一人で大丈夫でちゅか?と思わせておいて、走らせてみると、実はスゴイ。胸をはだけさせると、ポルシェみたいな水平対抗エンジンがボン。お値段はポルシェの数分の一。信頼性は、メイドインジャパン。

    すると、ゾッコン、フォーリンラブ。一丁、お買い上げ。




    恋の方程式、完成しましたね。




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    自動車・批判・批評・評価テーマ:新車・ニューモデル - ジャンル:車・バイク
    2008.08.09 | スバル | トラックバック(0) | コメント(6) |

    エクシーガはなかなかだと思います。
    ただ武車小路さんの言うとおり、写真は上からがほとんどですね。

    横から見るとルーフが…残念です。もうちょっと頑張ってほしかったですね。
    ですが前の方から見ると気にならないし、うまくまとまってると思います。

    でも買うなら2列ですが…レガシーです。

    2008.08.12 00:27 URL | T #- [ 編集 ]

    Tさんは、「エクシーガの、横から見たルーフのデザインが残念・・・」との事ですが、どの辺りがマイナスポイントですか?

    ウィングロードっぽいという事でしょうか?

    2008.08.31 23:03 URL | 武車小路 #SfSlFdmg [ 編集 ]

    RX-8を初めて見た時、外観(特にルーフ)に違和感がありました。乗車定員4名の室内空間を広く確保する事を優先した結果のデザインかと思いますが、今回のエクシーガにも同じ印象を受けました。
    自分はスバルは【見た目よりも中身で勝負するメーカー】と認識しているので、外観が多少チグハグでも全然構わないです。
    初代インプレッサが【羊の皮をかぶった狼】
    と言われていたのに近い感じがします。
    近いですがエクシーガに関しては、女性にも
    抵抗なく買ってもらえそうなやさしいデザインだと思います。

    2008.09.04 12:42 URL | H #- [ 編集 ]

    サイドウインドウを斜めに傾斜させれば、スタイリッシュなデザインにし易くなるが、結果として、車内容量は小さくなる。

    7人乗りワゴンを謳うエクシーガが、居住性を犠牲にしてまでスタイル優先にすることは不可能だったわけであり、そこにエクシーガのデザインを行う上での葛藤があった。

    Hさんがおっしゃっている事は、そういう事ですね。

    付け加えて言うならば、ボンネットとルーフ、そしてAピラー。これらのデザインに一体感が感じられない。そこが、私の不満点です。

    これは、先代のフォレスターにも感じられた事です。

    しかし、現行フォレスターは、三菱アウトランダーという良き先生を得ることで、デザイン問題は解決された。

    では、トヨタと共同開発するというFRスポーツのデザインはどうなるのか?


    エクシーガは、現在のスバルのデザイン力を如実に現しています。7人乗りワゴンであるならば、デザインの重要性はそれほど高くない。快適性こそが、全て。だから、エクシーガのデザインレベルでも、ユーザーには受け入れられた。




    しかし、ピュア・スポーツは、そうではない。




    この事だけは、スバルに釘をさしておかなければなりません。

    2008.09.06 22:07 URL | 武車小路 #bHcFXrbI [ 編集 ]

    なるほどです。エクシーガに抱いていた違和感は武者小路さんのご説明でだいぶ理解できた気がします。
    <トヨタと共同開発するというFRスポーツのデザインはどうなるのか?
    この開発案件に関しては初耳でした。トヨタとスバルの混血車ですか。今、自分の心に期待と不安が同居しました。良い成果を願いたいものです。

    2008.09.07 01:36 URL | H #- [ 編集 ]

    レガワゴンのルーフをそのまま上へ引き伸ばした様にしか見えない形。そして20世紀中に出すべき内容。こりゃあ売れない。

    2008.10.04 02:11 URL | keso #- [ 編集 ]












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