トヨタが上位独占…1月新車販売
カローラを買う人はおそらく、見た目には無頓着な人でしょう。
車の外観に拘らないばかりでなく、ライフスタイル全般にわたってもそうなのではないかと思います。
身にまとう洋服、スーツ、ワイシャツ。住居の外観、インテリア、家電製品、食器、小物・・・。そういった物の見た目はどうだって良い。存在してくれて、経済的であれば良いのです。
ただ、見た目に拘らず、物事の本質のみを追い求める生き方とは、ある意味素晴らしく、尊敬できる姿でもあります。それは現代のサムライとも言えましょうか。そして、それは高度経済成長期を支えた日本のサラリーマンの一般的な姿でもありました。
かくいう我が家も、2代にわたってカローラを乗り継いだ時期がありました。
カローラは、真面目な父に似つかわしい、経済性にも優れたとても良い車でした。そのカローラを、父が写真に収めていた姿が、思い起こされます。そして、そのカローラの後部座席に座る私も、カローラに不満を持った事など無く、素敵な車だと思い、愛着を持っていました。ましてや、それがかっこ悪い車だ等と思った事は一度もありません。
ただ、いつからか、カローラは変わってしまったのです。TV-CF(コマーシャル)で「変わらない」と謳っていますが、確かに、変わってしまったのです。
考えるに、転換期はバブル期だったと思います。株価の上昇と共に、カローラのボリューム感がふくらみ、デザインは、わざとサエナイ姿に改悪され、上位モデルを売るための引き立て役に回されてしまったのです。生活に余裕が出来、ファッション等にも気を遣うようになった人にとっては、到底満足出来ないデザインに、わざとさせられたのです。結果、ボディーの表情には腹黒ささえうかがえるようになり、やがて秋葉系ファッション・センスな車へと堕してしまったのです。そして、それは正解でした。デザインがどうだろうと関係ないという層は、世界中にたくさん存在したのです。
ただ、木村拓哉をカローラのTV-CFに起用することは、今更何の意味もなさない事です。やらせ番組以上に真実味が乏しい。しらけた空虚感が漂うばかりです。そもそも見た目に拘らない人の為の車なのですから、木村拓哉を起用する事自体、つじつまが合っていません。彼はもう数十万、値が張る車の宣伝に使えば良いのです。視聴者は、ホリエモン事件以降、TVのいい加減さには辟易している訳で、広告代理店も、こういう宣伝は安易に行わずに、しっかりと戦略的に行うべきではないでしょうか。見え透いたお芝居は、視聴者の反感を買うばかりです。
ただ、過去には確かに、「賢い消費者の、賢い選択」としてのカローラがありました。仮に、木村拓哉が、実生活でカローラフィールダーでサーフィンに行くのだとすれば、それはカッコ良い事になりえます。飾らない生き方自体がかっこ良い。そんな姿を目撃されたなら、人気が最近下降気味の彼の好感度も上がるに違いありません。ただ、今のカローラの場合は、むしろ虚飾が目に付いてしまいます。そして、高度経済成長期の日本を支えた、真面目なひたむきさも欠けてしまっています。だから、誰が何をやっても嘘っぽく写ってしまうのです。
そして、カローラは海外でもよく目にします。でも、今のままのデザインでは輸出して欲しくない。カローラのデザインの可否は、欧州車達と対比した時に、更にハッキリします。そもそもこのサイトを立ち上げようと思ったのは、海外でカローラを多く見た事に因ります。
株などには手を出さず、家族を守るためにただひたすら、ひたむきに真面目に生くる。カローラが失った物は、日本人が失いつつある、真面目な生き方の投影なのかもしれません。カローラは、「変わらない」のではなく、「変わってしまった」のです。そして、今逆に、元の姿に「変わる」事が望まれているのです。
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自動車・批判・批評・評価・評論テーマ:ひとりごと - ジャンル:車・バイク
2006.04.21 | トヨタ |
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