ブレイド

『ブレイド』 ダウンサイダー狙う

  • ブレイドは、『オーリス』で1.5リッター/1.8リッターを搭載しているボディに、2.4リッターのエンジンを載せているのだから、このトルク感たっぷりの加速には重厚ささえ感じるほど。2006年12月27日[Response]
  • ブレイド この問題は、国民全体がもっと真面目に考え、真剣に取り組むべきテーマです。幸せになりたくない人など、この世に一人もいないはずです。であるならば、経済を発展させる事が最終目的でない事に気付くことが、最初のステップとなるでしょう。経済的繁栄は、その先にある幸福感を手に入れるための手段に過ぎないのです。

    日本での暮らしが幸福感に乏しい事は、日本人の自殺率が先進国中、最も高い事にも裏付けられます。仮に所得水準が同じなら、日本に住むよりは、ヨーロッパに住んだ方が、より幸福感を感じる事ができるでしょう。彼の地には、安全面を犠牲にしてでも住むだけの価値があります。そして、それは日本では得られません。ヨーロッパにあって、日本にはないもの。

    それが、デザインです。ヨーロッパには、街のいたるところにデザインがあります。デザインは、計画を具現化するもの。そして、計画が具現化されたもの。計画のないところには、良いデザインは生まれません。だから、デザイン=計画だと、言っても良いでしょう。出来上がったデザインは、人に影響を与えます。デザインには、パワーがあります。これは、絵画や、美術品だけの話ではありません。デザインが見る人を癒し、そして時に人を傷つけます。

    では何故日本は、デザインに乏しい国となってしまったのでしょうか。

    結局のところ日本は、文明開化が性急すぎたのです。だから、古き良き物を活かしながら、デザインを正常発展させる事ができませんでした。しかしそのためには、時間が絶対的に不足していました。早く発展しなければ、列強の支配下に置かれるかもしれないという危機感のなかで、日本は努力してきました。戦後も、敗戦の貧困の中から、早急に立ち上がっていく必要性がありました。生きるか死ぬかの余裕のない状況の中で、経済を発展させる事のみを目指してやってきたのです。

    だから日本は、いつからか物事をじっくり構えて計画的にデザインする事を、忘れてしまいました。

    その結果、生まれたのが、無計画な都市、無秩序な街の景観。高価で渋滞だらけの欠陥高速道路、むき出しの電線、ケーブル類。これらは経済優先、あるいは癒着企業を食わせるための公共事業が生んだ、無計画な工事の賜物です。自分達だけが潤えば良いという発想の結末です。こうして作り上げられた街の景観は、安らげる落ち着きのある環境とは、無縁のものです。日本の伝統美を活かす事も出来ていません。

    結局のところ、良い社会をつくりあげるためには、計画が必要なのです。公共事業も、いかに金を落とすかというところまでしか考えていない場合には、良いものにはなりません。戦争も、緒戦に勝つだけでは目的を達成できません。勝った後に、どうすれば有利な講和条約を締結できるかというところまでを考え計画し、シミュレートする必要があります。車の製造も、いかに車を売り切るかではなく、どうすれば消費者に満足を与える事ができるか、どうすれば幸せな気持ちにする事ができるかという事までを考える必要があります。

    そういう意味では、日本車メーカーが今、世界のマーケットから評価を得られている物は「信頼」であって、それ以上でもそれ以下でもありません。しかし実のところ、その「信頼」こそが最も得にくい重要なものであり、これまでは、その「信頼」を得るためだけにやってきた数十年だったと言う事もできます。ですから日本車メーカーは今後、その「信頼」をベースに、それ以上の価値を提供していくように発展していく必要があるのです。

    特にトヨタ自動車は、2006年のアメリカでの新車販売台数が、新「ビッグ3」となり、07年の世界市場では、販売台数で首位を目指すほどの大自動車メーカーです。しかし、本業の自動車事業で、これほどまでに着実に莫大に利益を上げ続けている最優良企業が、松下電器やSONYほどには、日本人のお気に入りブランドとならず、株主やリクルート学生以外からは、大してリスペクトもされないないのは、一体何故なのでしょう。トヨタが松下電器やSONYほどに、「熱狂的なファン」を抱えていないのは何故なのでしょう。

    トヨタは、その理由を本気で考えた事があるのでしょうか?トヨタは、その答えを知ろうとした事があるのでしょうか?

    おそらく消費者は、他に選択肢がないからという消極的な理由で、トヨタを選んでいるだけに過ぎないのです。トヨタは、お気に入りというわけでもないけれど、他の日本車メーカーは、もっとピンとこない。外国車は壊れそう。トヨタのセールスマンは、一生懸命やってくれる。だから、まあ次回もトヨタで良いか。だいたい、そんなところなのです。そして、その感覚、その選択は、まんざら間違いではないでしょう。トヨタのデザインもたいしたことがないけれど、他の日本車メーカーのデザインもまた、たいした事がない。それもまた事実です。

    しかし、これからの日本の将来を考えた場合、我々は自分の幸せだけでなく、もっと他人の幸せを考えていく必要があります。今の日本は、他人の幸せを考えない事によってできた歪が、この状況を創り上げているのです。1台の車を買う事が、1台分の街の景観をつくる事になる事を、国民一人一人がもっと自覚する必要があります。我々は、街の美観を損ねる電線を地下にもぐらせる事はできなくても、良いデザインの車を買って、街の景観を向上させる事は出来るのです。その車を他人が見る事で、その人が何を思い、何を感じるでしょうか。極端な例を挙げるとすれば、他人の気持ちなど何も考えない利己主義の典型が、暴走族の車となるでしょう。そのような車から、破壊的で不快な波動を感じない人がいるでしょうか?

    ブレイド そういう意味で、トヨタ ブレイドのデザインは、どうでしょう。ブレイドのデザインは、街の景観に貢献しますか?ブレイドに乗れば、幸せな気分になれますか?

    ブレイドは、ヨーロッパ車を購入するような50代にアピールする車だと、トヨタは言っています。しかし、ヨーロッパ車を購入する50代といえば、デザインを理解し、違いに敏感で、ブランドにこだわる人達。彼らは、スペック主義ではなく、より深い所で物選びをする「達人」でもあります。

    一方ブレイドは、ヨーロッパ車的クレバー・パッケージングから遠い、大排気量オンリーのラインナップからなる、ややヤンチャな趣向の車。大人のプライドを満たさない、カブトガニ・デザイン。

    ブレイドのこのデザインから、何かしらの哲学、美学を感じ取る大人が、果たしているでしょうか。

    ブレイドはどう考えても、20代〜30代向けの車です。ましてや、お洒落な50代が、VWゴルフの代わりに、カローラの派生車を買わなければならない理由が、どこにあるのでしょうか。ブレイドのどこに、VWゴルフに対抗出来るような、洗練されたイメージが漂っているのでしょうか。ブレイドは、車通が求める条件に、何一つ合致しない車です。単なるテストマーケティングの車なのです。だからブレイドは、ヨーロッパ車を購入する50代のお眼鏡に適う事はありません。彼らは、ブレイドを購入しません。

    そしてそれは、車ツウである50代のトヨタ社員が、ブレイドを購入しない理由と同じです。


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    自動車・批判・批評・評価・評論テーマ:新車・ニューモデル - ジャンル:車・バイク
    2007.01.09 | トヨタ | トラックバック(0) | コメント(0) |












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